運転中にいきなりさ、12時02分に生まれたよってLINE
君とはさっき3時間前に連絡を取ったばかりなのに
もうなの?
2人目は生まれるのが早いとは聞いてはいたけど早すぎやしない?
長女の時は立ち会い出産で、24時間以上陣痛に付き合った記憶がある
妻も地獄だったのだろうが、こちらも自分の無力感に絶望した
腰が痛いというのでひたすら押し続けていた気がする
腰を抑えるという仕事を与えられただけも良かったと思う
人によっては辛い時にはほっておいて欲しい人もいるらしい
何かしようものなら「触るな!黙れ!」なんてことを言われた人も
いるとかいないとか
そんなこと言われた日には消えて無くなっていたに違いない
危なかった・・・
里帰り出産で帰省に6時間程度かかるのだが、うまくいけば出産にまにあうのではないかと思っていた
甘かった
全然間に合わなかった・・・
妻の実家に着いたのは次女が生まれてから5時間後のことになってしまった
実のところ最初から間に合わせるきがなかったりもする
コロナの影響で立会いどころか、面会すらできない状況だったからだ
出産のタイミングに間に合ったとしても、産婦人科の前で立ち尽くすしかすべがないのだ
旦那ぐらい面会させて欲しいなぁ〜とは思ったが致し方がない
次女に会えるのは5日後になる
それまでお預けだ
それでも知らせを聞くなり、仕事は午後休をもらい急いで帰省した
長女が待っているからだ
「母さんが入院したら、父さんがすぐに来るから待っててね」と約束していた
長女との約束を破るワケにはいかない
遅くとも夜寝るまでには到着しなくてはいけなかった
長女はまだ一度も母のいない夜を過ごしたことがない
眠りにつく際にグズるに決まってるのだ
祖母でもどうにかなるかもしれないが、父の方が幾分かマシだろうという判断
と言いながら、父一人での寝かしつけに成功した試しはないのだが・・・
何度かチャレンジしてみたものの、喉が張り裂けんばかりの号泣を1時間続けたところでいつも両親の方の心が折れてしまう
そのうちどうにかしないとなぁ〜と思いながらも、この日まで引っ張ってしまった
そんあ事情もあり尚更心配だ
父でも達成できるか怪しいミッションを祖母に託すワケにわいかない
これは問題を先送りにし続けてきた私の責任である
夕方頃に妻の実家に到着した
父が到着した時には落ち着いていたのだが、案の定長女は大泣きをしていたらしい
お昼ご飯も食べずに泣き続けていたとのことだ
いきなり母から引き離されたらそうなるよな
ちなみに長女も面会禁止のため、5日間は母には会えないのだ
母のいない5日間を父、娘ともに乗り越えないといけない
長女も不安かもしれないが、父も不安である
父が来てからはそれまで号泣したいたという話が嘘のようにご機嫌よく過ごしていた
母なんていなくても大丈夫だよと見せしめるために、父と長女の写真を母に送ってやった
母は少々悔しがっていたが、演技だったのかもしれない
今写真を見ると、娘の笑顔が引きつっている方にも見える
強がっていただけのようだ
母はそのあたりもお見通しだったのだろう
夕飯を終え、お風呂に入り、歯磨きを終える
もう少し手がかかると思っていたのだが、素直にこなしてくれた
以外にすんなりいくなぁ〜と思っていた矢先、急に赤ちゃん用のベットを作れとせがみ始めた
いつもの就寝時間の1時間前なこともあり、断り続けていたのだが娘も頑固だ
「赤ちゃんが生まれたら組み立てるんだよ」と言っていたのを覚えていたらしい
そういえばこれも約束していたとこを思い出した
正直、6時間の運転もあり疲れていたので勘弁して欲しかったが組み立てることにした
父は約束を守る父のだ
というか、ここでグズられると100%寝ない
娘にも手伝っている感じを味あわせながら、ベットが完成した
次は赤ちゃんの布団がないと言い出したので、妻に連絡をとりありかを聞き出した設置
その次は普段は使わないくせに、自分の枕がないと言い始める
大人用の枕ではダメらしい
子供用のウサギの枕がいるとのこと
仕方がないので祖母に子供用の枕がないか聞いて見るも
「あったっけなぁ〜?」と言った感じ
今日は寝られそうにないなぁ〜と思っていたら物置の奥の方から子供用のウサギの枕が出て来た
大人たちが全員忘れていた枕のことを長女は覚えていたらしい
2歳児の記憶力も侮れない
「うんこれ!」と納得した様子の長女はその後すんなり眠りについた
寝る前にはだいぶドタバタしたものの、寝るとなったら案外素直に寝てくれて拍子抜けだ
父も父が知らないうちに長女の信頼を勝ち得ていたのかもしれない
というのは慢心だったことに、のちに思い知らされることになる
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