長女 王座陥落!

姉妹の育て方

長子たるものいつかは訪れる可能性がある王座陥落

一人っ子であればその地が揺るぐことはない

だが、第2子が誕生した途端にその地位は剥奪されることになる

形式上は第1王女と第2王女となり、第2王女の方が地位が上なのだがこれにはあまり意味がない

どう考えても、母の専有率でいうと第2王女の方が上なのだ

第1王女としては面白くない

この国(家)では全てにおいて第1王女が最優先でことが進んできたが、第2王女が生まれた途端にないがしろにされることが増えてきた

親としても第2王女の気分を害さないように、なるべく優先順位を上げて対応するのだがそれで満足できるはずもない

これまでは優先順位以前に、全ての時間が第1王女のものだったのだ

どれだけ優先順位をあげようが、対応する時間が減っているのは間違い

もらえる愛情も減っている気がする・・・

気分が悪いので、あえてわがままを言ってみたり、甘えたりするのだがあしらわれてしまう

それでもしつこいようだと

「もうお姉ちゃんなんだから」

と言われてしまう

面白くない

父に構ってもらえと言われるが、今この瞬間に母に構って欲しいのだ

これまでなら、わたしが思う時に相手してくれていたのに・・・

妹が可愛くないとは言わないが、母を取られたような気分になる

まぁ〜こんな感じで長女の心中は穏やかでないだろう

私自身も長男なので、気持ちはよくわかる

或る日突然、家の中に身に覚えのない子どもが一緒に生活しており

今まで自分がいたはずのポジションを奪われているのだ

ちょっとした成り替わりだ

幼稚園から帰ってきたら、母が見知らぬ子どもと家で遊んでいる

不思議に思った私は母にこっそり

「この子だれ?」

と聞いたことがあった

それは髪を短くした妹だったのである

子どもながらに衝撃だったようで、未だによく覚えている

冷静に考えれば分かるはずなのだが、幼稚園児の妹の認識なんてそんなものだ

なんだか得体の知れないものに、快適だった環境を壊されているのだ

最初から持っていないより、一度手にした後に剥奪された方が辛い

宝くじが当たらないより、当たった宝くじを失くした方がショックなのと同じだ

当選金が貰えないという事実は同じはずなのにだ

第2子以降はすでに兄や姉がいるので父と母を占有することは一生できない

そっちの方が可哀想だという気もするが、本人たちは特に不満を持たない

最初から父や母を独占する環境を与えられていなければ、持たざることに気がつかないのだ

知らないので、欲しようがない

第2子は親とは姉妹で分け合うものというのが当たり前のことなのだ

だが長子は違う

父と母を占有することが当然の生活を経験してしまっている

うちの長女いたっては3年近くも両親の独占という甘い蜜を舐め続けている

これはもはや、依存の域に達しているのではないだろうか

依存してしまった上での我慢

人間が生活していく上で一番辛いことだ

お酒しかり、タバコしかり、薬しかり

長女は齢3歳にして父母への依存を我慢しないといけない、我慢し続けないといけない

よく考えると世界で一番過酷な我慢ではなかろうか

親を占有できないことに不満を感じない妹に対して、苛立つこともあるだろう

それが長女の宿命である

頑張って我慢への体制をつけてくれ

うまくいけば

「俺は長男だから我慢できたけど次男だったら我慢できなかった」

なんて台詞を吐けるようになるぞw

うちは私、妻ともに長子である

長子の苦労は百も承知だ

なのでうちでは我慢を強いる場面で『お姉ちゃん』という言葉を使わないと決めた

「お姉ちゃんなんだから、鬼を倒してきなさい」はNG

「お姉ちゃんだから、ケーキを好きなだけ食べていいよ」はOK

意識していても、我慢を強いる場面で『お姉ちゃん』を使いがちである

気をつけなくては!

「妹に生まれてくればよかった」と長女に言わせないのがうちの夫婦の生活目標だ

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