空腹でのランニングは損⁈

ボディメイク

空腹の状態でランニングをした方が体脂肪が燃えやすい説がありますよね。

実際に空腹時にランニングすると超しんどくて
「カロリー消費してるぜぇ〜」
「体脂肪燃えてるぜぇ〜」
って気がするのは確かですw

ただこれって本当に正しいのでしょうか?

あえて体を追い込んで辛い思いをしているのに、脂肪燃焼の効果が薄いと損した気分になるので考察してみました。

結論としては辛い思いをしてやるほど脂肪燃焼効果は増加しなさそう・・・
ストレスパフォーマンス(自身にかかるストレスに対しての効果)が悪そうです。

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空腹のランニングのメリット デメリット

空腹とは

空腹とは一体どういう状態のことなのでしょうか?

人間は血糖値が下がると空腹を感じるようにできています。

血糖値が上がり過ぎるのはよくないという話はよく耳すると思いますが、人間は血糖値が下がり過ぎてもよくありません。

血糖値が下がり過ぎると低血糖状態になり、めまいや倦怠感を感じあくびや手足に力が入らないなどの症状が出てる場合があります。

そのような低血糖状態にならないために血糖値が下がっていることを知らせ、糖質の摂取を促すために空腹というアラームを鳴らしているのです。

ただし、空腹を感じたからと言ってすぐに糖質を摂取しなければ低血糖状態になる訳ではありません。

人の体は簡単には極端な低血糖にならないように血糖値を正常値に維持する機能が備わっています。

肝臓のグリコーゲンを利用

血糖値の低下を確認すると肝臓は蓄えていたグリコーゲンから糖を作り出し血中に送り出すことで血糖値を維持します。

よって空腹の初期段階では糖が肝臓から血中に供給されるので、焦って糖質を摂取しなくても極度の低血糖状態になることはありません。

ちゃんと朝ごはんを食べたのだけど、お昼になる前には小腹がすくなぁ〜

と言った場合では血糖値は下がってはいますが、それ以上に血糖値が下がり過ぎないように肝臓が頑張ってくれているのです。

ただし空腹状態が長く続くと肝臓に蓄えられていたグリコーゲンもいつかは枯渇してしまいます。

すると血中に糖を送り出すことが出来なくなるので血糖値が維持できなくなり低血糖状態を引き起こしてしまいます。

では糖質どのぐらいの時間摂取しないと肝臓のグリコーゲンは枯渇してしまうのでしょうか?

肝臓が蓄えることのできるグリコーゲンの量は約100g程度とされています。

仮に一日の消費カロリーを1920kcalとして計算してみましょう。

基本的に人は糖質と脂質をほぼ半々でエネルギーとして使用しています。
諸説ありますがざっくりこんなもので大きなズレはないでしょう。

よって一日に糖質で使用するカロリーは960kcal程度となり、1時間当たりに換算すると40kcalとなります。

グリコーゲンのカロリーは糖質と同様で1g当たり4kcalなので、100gでは400kcalになります。

つまり肝臓のグリコーゲンは満タンでも10時間程度(40×10=400kcal)で枯渇する計算になります。

よって『朝食から昼食』『昼食から夕食』の期間であれば、空腹を感じていようが肝臓のグリコーゲンまで枯渇し血糖値が維持できなくなることはなさそうです。

しかし『夕食から翌日の朝食』までの期間では肝臓のグリコーゲンが枯渇している可能性が高くなります。

空腹は空腹でも朝イチの空腹状態は血糖値だけでなく、肝臓のグリコーゲンも低下し血糖値を維持できずに低血糖状態になっている可能性まであるのです。

ちょっと一日の消費カロリー多めに計算したので体重の軽い方はこれほどエネルギーを消費しているない可能性もありますが、朝イチでは肝臓のグリコーゲンは枯渇していないにしてもそれに近い状態にはなっているのは間違いないと思われます。

体を動かすと血糖値が下がる

空腹は空腹でも朝イチの空腹時のランニングについて考えてみましょう。

脂肪の燃焼効率が良いので朝イチの朝食前のランニングを推奨する人もいます。

でもこれは本当に大丈夫なのでしょうか?

実は運動には血糖値を下げる効果があります。

通常では血糖値を下げるためにはインスリンというホルモンが作用します。
たしか血糖値を下げる唯一のホルモンのはずです。

しかし近年では運動をすることでも血糖値を下げる効果があることが分かっています。

運動することで糖が細胞の中に取り込まれること促すことで血糖値が下がるのです。

インスリンの分泌量が少なくなり、血糖値が上がりがちな糖尿病患者が運動を勧められる理由の1つでもあります。

このように運動には高くなり過ぎた血糖値を下げる効果があるのですが、血糖値が低い状態で運動するとさらに血糖値が下がってしまう可能性があるのです。

血糖値が低下しておりさらには肝臓のグリコーゲンも枯渇している可能性のある朝イチの空腹時にランニング(運動)をすると、低血糖状態に拍車をかける可能性があるのです。

空腹時のランニングがしんどいのは低血糖状態で無理やり体を動かしているためのです。

糖新生

ここまでの話だけを聞くと朝イチにランニングなんかするとすぐに低血糖状態になって倒れてしまいそうです。

でも実際はそんなことないですよね。

朝にランニングしている人は朝食前に走っている人も多いと思います。

これはなぜでしょうか?

実は人間の体には肝臓のグリコーゲンが枯渇しても血糖値を上げる(維持する)こと出来る機能も備わってます。

その機能を糖新生と言います。

糖新生とは糖を肝臓で新たに作り出すことで血糖値の維持を行う機能です。

貯蓄していたグリコーゲンを利用する場合とは異なり、アミノ酸などから糖を合成します。

アミノ酸とはタンパク質を構成している物質です。

アミノ酸から糖を合成するということは体内のアミノ酸つまりはタンパク質から糖を合成することになります。

空腹時に運動を行うと筋肉が分解されてしまうという話を聞いたことはありませんか?

これは血糖値を維持するために肝臓で糖新生が行われると体の筋肉を分解して糖を作り出してしまうからなのです。

とは言ってもまずは血中のアミノ酸が利用されますし、筋肉がみるみるうちに分解されていく訳ではないので安心してください。

ただし、筋肉をつけたい場合や筋肉をなるべく落としたくないという場合は糖新生は起こらないに越したことはありません。

糖質さえ摂取していれば糖新生なんかしなくても良かったのに肝臓にいらない負担をかけることにもなります。

朝イチの空腹状態でのランニングでは糖新生が起こる可能性が高く、筋肉の分解を促進されてしまうだけでなく肝臓に負担をかけることにもなるのです。

たとえ脂肪の燃焼効率が多少なりともいいとしても、あまり良い状態ではないと思いませんか?

筋肉を多少なりとも分解してまで、さらには肝臓に負担をかけてまで、どうしても脂肪を少しでも多く燃焼させたい人は別ですが・・・

空腹時に脂肪燃焼効果は上がるのか?

空腹時のランニングは上記のようなデメリットがあることは置いておいたとして、そもそも空腹時のランニングには脂肪燃焼効果があるのでしょうか?

朝イチの空腹時では肝臓のグリコーゲンは枯渇に近い状態であることは説明した通りです。

ただ実はグリコーゲンを貯蔵できるのは肝臓だけではありません。筋肉にもグリコーゲンを貯蔵する機能が備わっています。

筋肉に貯蔵できるグリコーゲンの量ですが体格によって差はあるものの大体300g程度とされています。

よって肝臓の貯蔵量と合わせると、人は400g前後の糖質をグリコーゲンという形で貯蔵することができるのです?

ちょっと待てよ!

400gも貯蔵できるなら朝イチでも肝臓のグリコーゲンも枯渇しないんじゃない?

と思われる人もいるかもしれませんが、一度筋肉に貯蔵されたグリコーゲンは血中に戻ることはありません。

筋肉細胞に取り込まれたグリコーゲンは筋肉を動かすことでしか消費することができないのです。

よって安静時や就寝中など体を動かすことが少ない状態では筋肉中のグリコーゲンはほとんど使用されません。

就寝中に血糖値を維持するために使用されるグリコーゲンは肝臓からの供給のみなのです。

朝イチでは肝臓のグリコーゲンは枯渇に近い状態ですが、実は筋肉のグリコーゲンはほとんど消費されずに残っています。

朝イチの空腹時でも、食事の直後でも、筋肉がエネルギー源として貯蔵しているグリコーゲンはほとんど変わらないのです。

よって運動をする(筋肉を動かす)ことについては空腹であるなしに関わらず普通に動かすことができます。

朝イチで肝臓のグリコーゲンまで枯渇し低血糖状態に陥っていたとしても、ランニングができてしますのはこのためです。

極端な糖質制限をした場合や運動を長時間した場合には筋肉のグリコーゲンが枯渇する可能性はありますが、筋肉のグリコーゲンが枯渇してしまうと本当に体が動かせなくなってしまいます。

枯渇しかけた状態でのランニングは空腹時のランニングとは比較にならないぐらいしんどいのです。

そう考えると空腹時では体内の糖質が枯渇しているから脂肪が優先的に燃焼するとするのには無理がありそうです。

朝イチの空腹程度では運動時に使用する筋肉では糖質が枯渇している訳ではないので、筋肉で脂質が優先的に使用される可能性は低いのではないでしょうか。

アドレナリンにより脂肪燃焼効果が20%増加

体内の糖質が枯渇したから脂肪の燃焼効果が上がるとは別の理由で脂肪燃焼効果が上がると言われる説があります。

筋肉のグリコーゲン貯蓄量ではなく血中の糖質濃度の低下によりアドレナリンが出ることで、糖質の燃焼を抑え脂質の燃焼を促進するという話です。

血液中の血糖値が低くなるぐらい糖質不足なので糖質の使用量を落として脂肪を優先的に使用するモードに切り替わるイメージです。

とある研究結果では空腹時に運動した人は、食事をした人よりも20%多く脂肪を燃焼していたと言われています。

低血糖状態でしんどい思いをしながら筋肉の分解も度外視すれば、脂肪の燃焼効率を20%程度は上昇させることができる可能性があります。

これが空腹時の脂肪燃焼効果アップをうたっている人達の根拠となるデータです。

ただしこの状態は脂肪燃焼は増加しているとしても、筋肉を対価に脂肪を燃やしていると言ってもいいかもしれません。

ちなみに空腹時の有酸素運動では筋肉の分解が200%UP(2倍)になるという話もあります。

低血糖による不調や筋肉分解のデメリットに対して脂肪燃焼効果20%UPのメリットが多いと感じるか少ないと感じるかはあなた次第ですが・・・

空腹時はパフォーマンスが落ちる

基本的に同じ人が同じ体重の時に同じ距離を同じ時間でランニングした場合の消費カロリーは同じです。

ただし、空腹時ではトータルの消費カロリーは一定でも糖質と脂肪の燃料割合が変化する可能性があります。

空腹時の方がデメリットさえ受け入れれば脂肪燃焼率が上がる可能性があるのです。

ただし、これは同じ距離を同じ時間でランニングした場合の話です。

特に朝イチの空腹時では低血糖状態である可能性が高く本来持っているパフォーマンスを発揮できない可能性があります。

空腹時のランニングは超しんどいと感じた経験がある人も多いと思います。

脂肪燃焼しているからしんどいんだと思っている人もいるかと思いますが、筋肉の糖質は枯渇していないのでどちらかというと低血糖状態による体調不良が原因です。

アドレナリンの効果で脂肪燃焼効果が上がっていたとしても、しんど過ぎてランニング距離やランニング時間が減ってしまうと元も子もありません。

5km走る予定だったのに4kmしか走れなければ、たとえ脂肪燃焼効果が20%UPしていたとしても水の泡ですし、しんどいし、筋肉も分解されてるしでいいことありません。

目標の5kmをなんとか達成できたとしても、血糖値が正常値であれば同じ時間で6km走れたかもしれません。

脂肪燃焼効率のUPを狙って体調不良の状態でしんどい思いをするか、脂肪燃焼効果は諦めて距離を伸ばしてしんどい思いをするか自分にあった方を選ぶのが良いと思います。

適切な糖質摂取量

個人的には脂肪燃焼効果が上がる可能性があっても低血糖状態で筋肉を分解しながらランニングするより、きちんと血糖値を上げてコンディションを整えてからそのぶん距離を伸ばす方が合理的ではないかと思います。

だからと言ってランニング前に糖質を摂り過ぎてしまうと逆に太る原因にもなってしまいます。

それでは適切な糖質の摂取量はどのくらいでしょうか?

どうせカロリーを摂取する必要があるならランニング前に朝食を取ってしまおうと思う人はいつもの朝食を取れば問題ありません。

これが効率的にも金銭的にも一番良い方法だと思います。

ただし、ランニング前だからと言って糖質の摂取量を意図的に増やしてしまうと1日のトータル摂取量が増えてしまうので注意しましょう。

起床直後のランニング前に朝食を摂るのはちょっとしんどいなという人はランニングで消費するカロリーの半分を摂取するのが合理的だと思います。

つまりランニングで消費しきる分の糖質をあらかじめ摂取しておくイメージです。

ランニングでの糖質と脂肪の消費割合は走行時間によって変化していくのですが、トータルで見れば半々から大きく外れることはありません。

ちなみに体重50kgの人が30分で5km走ると想定すると消費カロリーはざっくり250kcalとなるので糖質の摂取カロリーは125kcalとなります。

これは糖質の重さでいうと31g程度となり、砂糖なら大さじ3.5杯程度になります。

またご飯でいうとお茶碗に半分程度(80g)になります。ちっちゃいおにぎり一個分ですね。

さすがに朝から砂糖を大さじ3.5杯も摂取するのは抵抗があると思うので、ご飯やパンもしくは和菓子やフルーツなんかを摂取るのが望ましいと思います。

特にオススメなのは糖質入りのプロテインです。

プロテイン製造業者の回し者みたいなことを言うようですが、朝イチは糖質だけではなく水分とタンパク質も不足しがちです。

糖質入りのプロテインを摂取することで不足している水分、糖質、タンパク質の全てが供給できます。

白湯なんて悠長なものを飲んでないで糖質入りのプロテインを飲みましょうw

水に溶かして飲むだけなので超楽チンです。

ランニング前に摂取したカロリーの分を朝食から引けば1日の摂取カロリーも増えることはありません。

ただそこまでしなくてもランニングで消費しているのでプラマイゼロと考えて普通に朝食を摂取してもいいと思います。

プラマイゼロなので朝イチの低血糖状態に戻ってしまっているので、朝食はきちんと食べましょうね。

ちなみに消費する分の糖質を摂取するので糖質が余って脂肪になることはありませんし、脂質は摂取しないので運動で消費した脂肪は丸ごと減ることになります。

逆に脂肪の燃焼効率を上げるために脂肪を摂取しましょうなんて話もありますが、脂肪は余ると脂肪になってしまうのであまり合理的な方法ではないような気がします。

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まとめ

いかがだったでしょうか?

空腹時でのランニングがどのような状態であるか理解していただけましたでしょうか?

最後におさらいです。

空腹とは血中の血糖値が下がることにより糖質摂取を促すアラームです。

軽い空腹時では肝臓のグリコーゲンから作られた糖質が血中に送られ血糖値が維持されるため体調不良を伴うような低血糖状態にはなりません。

ただし朝イチのような最後の食事からの時間が10時間以上空くような場合は肝臓のグリコーゲンが枯渇し血糖値を維持できなくなり低血糖による体調不調が起こる可能性があります。

また、運動には血糖値を下げる効果があるため、朝イチのような空腹時にランニングをするとより低血糖状態が進んでしまいます。

このままでは体調不良で倒れてしまうので肝臓のグリコーゲンが枯渇しても糖新生によりアミノ酸などから糖質を作り出し血糖を維持します。

アミノ酸はたんぱく質の原料なので糖新生が始まると筋肉が分解することになります。

空腹でのランニングは低血糖による体調不良と筋肉の分解が起こる可能性があります。

また、体内の糖質が枯渇することにより脂肪の燃焼が促進されると言う効果は筋肉のグリコーゲンが枯渇している状態ではないので期待できません。

ただし、低血糖状態によるアドレナリンの分泌により脂肪燃焼が増加する可能性はあります。

空腹時のランニングは体調不良や筋肉の分解を対価に脂肪を効率よく燃やす可能性がある方法と言えます。

一長一短があるので空腹状態でランニングをするかどうかは各自で判断していただければいいと思います。

個人的にはメリットよりもデメリットの方が大きいような気がしますw

ちなみにむしろ脂肪を効率よく燃やすには糖質の摂取が不可欠であると言う話もあるのでこちらも参考ください。

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