標準体重以下で糖質制限はNG?

ボディメイク

頑張ってダイエットしてついに標準体重までの減量に成功したものの、理想の体型には程遠い・・・
そこで美容体重を目指して見たものの、全然体重が減らなくなっている・・・

という話はダイエッターあるあるではないですかね?

実は標準体重以下になると痩せにくくなるのは、基礎代謝の低下が諸悪の根源なんですよ。

基礎代謝の低下はどんなダイエットでも起こるのですが、中でも糖質制限の基礎代謝の低下はトップクラス

そもそも痩せにくい標準体重以下のダイエットと糖質制限との相性は最悪・・・

自らより痩せにくい体質にしているようなものなんですよ。

ダイエットの近道だと思っていた『糖質制限』は長い目で見ると遠回りになる可能性があるんだよ。

ここでは、なぜ糖質制限は基礎代謝の低下が著しくなってしまうのか?を解説するよ。

体重が減らなくなった理由の一つは最近流行りの糖質制限にあるのかもしれません。

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基礎代謝の低下が諸悪の根源

標準体重(BMI=22)以下のダイエットは地獄です。

標準体重?BMI ?? なにそれ???
って方は↓こちらを参照ください。
BMI(Body Mass Index)とは

なぜ標準体重以下だとなかなか体重が減らなくなり、なぜダイエットを続けていると停滞期が訪れるのでしょう?

答えは簡単で摂取カロリーと消費カロリーのバランスが取れてしまうからです。

そう言われても、食事制限や適度な運動をちゃんと続けてアンダーカロリー(摂取カロリーが消費カロリーを下回る状態)をキープしているのになんで?

って思いますよね。

それはキープしているつもりになっているだけで、基礎代謝(消費カロリー)の低下が想定以上だからなんです。

基礎代謝の低下が想像以上なのですぐに摂取カロリーに追いついてしまいメンテナンスカロリー(摂取カロリーと消費カロリーのバランスが取れて、痩せも太りもしない状態)になってしまうんです。

そもそも基礎代謝が低下してしまう要因はなんなのでしょうか?

基礎代謝低下の3つの理由

基礎代謝が低下する要因は大きく3つです。

『基礎代謝の低下』の3つの理由
  1. 体重の減少
  2. 筋肉の減少
  3. 摂取カロリーの減少

どれもダイエットには欠かせない項目になります。

つまりダイエットすればするほど、基礎代謝が低下し痩せにくい体になってしまうのです。

『体重の減少』や『筋肉の減少』による基礎代謝の低下は知っている人も少なくないと思います。

ただ『摂取カロリーの減少』による基礎代謝の低下を正確に把握している人は多くありません。

そもそもデータが少なくすぎて正しく把握するなんてこと自体が不可能なんですけどね。

『体重の減少』と『筋肉の減少』による基礎代謝の低下量は統計データも揃っており、ある程度正確に見積もることができます。

しかし『摂取カロリーの減少』による基礎代謝の低下はデータも少なく予測が困難です。

どれぐらい基礎代謝が減ってるか分からないけどチートデイで基礎代謝を戻そう!
ってのが関の山です。

この辺の話は下記記事にまとめました。

ダイエットでは摂取カロリーを減らすと消費カロリーも一緒に減ってしまうという厄介ないたちごっこが始まります。

おかげで痩せれば痩せるほど、食事制限をすればするほど痩せにくくなってしまうのです。

さらに糖質制限はこの『基礎代謝の減少』の3つの理由が他のダイエット方法と比べ顕著になる可能性があります。

どんなダイエットでも痩せにくくなるのに、糖質制限ではより痩せにくくなっちゃうって話・・・

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糖質制限は極端に基礎代謝が低下する

糖質制限とは

糖質制限とはその名のごとく糖質の摂取を制限するダイエット方法です。

糖質を摂取するとインスリンが分泌して余った糖を体脂肪に変えちゃうんだよ。
だから糖質を控えて脂肪を付きにくくしましょう。

ってコンセプトです。

個人的には全国民が脅されているであろう『余った糖質は体脂肪になる』って件については異論があるのですが、今回の内容とはあまり関係ないので割愛w

またそのうち記事でも書こうと思います。

今回のお話は糖質制限をするとより基礎代謝が落ちやすくなるので気をつけてね。

って話です。

『糖質制限』は短期的に体重を落とすのには効果的ですが、その分基礎代謝が減りやすいダイエット方法なので注意しましょう。

それでは一つずつ考察してみます。

初期に体重が減少しやすい

『糖質制限』などで糖質を制限すると、短期間で一気に体重が減ります

これが断食や糖質制限が流行っている理由の1つですよね。

『糖質制限』は他のダイエットとに比べ圧倒的に短期間で体重が減るのが最大の特徴です。

ただし、短期間で減ったのは体脂肪ではなく水分であることもよく聞かれるようになってきました。

糖質は多くの水と結び付くグリコーゲンという形で体内に貯蔵されており、糖質制限により体内のグリコーゲンが枯渇すると水分も一緒に体外へ排出されるという話ですね。

グリコーゲン1gに対し水は3gほどくっつくらしいので、100gほどグリコーゲンを消費すると300gの水分が保持できなくなり排出され合計で400g体重が減ることになります。

グリコーゲンの体内の保有量は諸説あり個人差もありますが、ざっくり500g程度です。

500gあったグリコーゲンが枯渇すると一緒に1500gの水分も排出されるので2kg程度体重が落ちることになります

厳しい糖質制限であれば24時間もあれば体内の糖質(グリコーゲン)はほぼなくなるので、導入初期は一気に体重が減ります。

ただしそれ以降は抜ける水分がなくなりすぐに体重減少が停滞しがちです。

抜けるのは水分とはいえ短期的に結果を出さないといけない場合は、体重も減り見た目もスッキリするので合理的な方法だと思います。

ただし、長期的に体脂肪を減らしたい場合は糖質制限は逆効果です

最初に水分を抜いて、体重を減らしてしまうとダイエット前半でその体重減少分の基礎代謝が落ちてしまいます。

ダイエットを始めた矢先に水の入ったペットボトル(ウエイト)を地面に置いてしまうようなものです。

修行中(ダイエット中)は重りをつけて(体内に保有したまま)生活した方が効果的に決まっていますよね。

百歩譲って体脂肪が落ちて基礎代謝が減少してしまうのはしょうがありませんが、水分を抜いて体重を減らすことで基礎代謝を低下させてしまうのは逆効果です

ちなみに体内の糖質が枯渇しないと体脂肪が燃焼しないと思っている人も少なくありませんが、体脂肪は常に燃え続けているので無理に糖質を枯渇させる必要はなかったりします。

筋肉が減少しやすい

糖質を制限すると筋肉が減少しやすくなります。

これには2つの理由があります。

糖質制限で筋肉が減少しやすくなる理由
  1. タンパク質の合成を抑制
  2. タンパク質の分解を促進

糖質を摂取しないことでたんぱく質の合成を抑制し、さらにはたんぱく質の分解を促進するというダブルパンチで筋肉が減少しやすくなってしまいます。

タンパク質の合成を抑制

糖質を摂取するとインスリンが分泌されることはご存知だと思います。

このインスリンの効果で血中の糖が細胞へ送られ、食後に上がった血糖値を下げてくれます。

それと同時に余った糖を体脂肪に変えるとかで一気に悪者扱いになってしまいました。

実はこのインスリンですが、血中の糖質を細胞へ送るついでに血中のタンパク質も細胞へ送り込むという作用も持っています。

つまりはインスリンはタンパク質を筋肉へ送り込み、たんぱく質の合成を促進させる効果もあるのです。

逆にいうと糖質を摂取せずにインスリンを分泌させないと、せっかく摂取したタンパク質を効率よく筋肉へ送り込むことができずにタンパク質の合成も促進させることができません。

糖質制限によってタンパク質の合成を抑制してしまう結果になるのです。

タンパク質の分解を促進

糖の摂取を制限することで体内の糖が枯渇すると、脳が糖質を欲し体内で糖が生成されます。

これを糖新生といいタンパク質や脂質を材料に糖質を作り出します。

エネルギー枯渇時に優先的に使用されるのは筋肉のタンパク質です。

エネルギー枯渇時は大食らいの筋肉はできるだけ減らしたい、エネルギー備蓄である脂質はできるだけとって置きたいと考えると想像しやすいのではないでしょうか?

つまり糖質を制限してしまうと、筋肉が優先的に分解されて減少してしまいます

糖質制限ではインスリンの分泌量が減ることで筋肉へのたんぱく質の供給が滞るだけでなく、糖を生成するために筋肉の分解も促進されてしまうのです。

よって筋肉量の減少による基礎代謝の低下は免れません。

ちなみに糖質が枯渇すると脂質燃焼によりケトン体が生成され脳で使用されると言う話もありますが、ケトン体だけでは脳の活動を維持できるだけの量が足りません。

ケトン体が体内で生成されるような状態では、糖新生(タンパク質の糖化)も同時に起こっていることは間違いないのです。

『糖質制限』は体重が減少しやすいメリットがありますが、筋肉も一緒に減少してしまいやすいと言ったデメリットがあることも把握しておきましょう

ちなみにインスリンは脂肪の吸収と体脂肪の合成も促進しちゃいますし、糖新生は脂質からも糖を生成することができます。

つまりは
・糖質を制限すると脂肪は付きにくいけど、筋肉も付きにくくなる
・糖質を摂取すると筋肉は付きやすくなるけど、脂肪も付きやすくなる

さあどっちを選びますか?

基礎代謝の維持を優先するなら後者の方が良いと言えます。

飢餓モードに入りやすい

糖質を制限すると摂取カロリーが減り、基礎代謝が減少します

摂取カロリーの制限で考えるとタンパク質や脂質でも同じことが言えそうですが、糖質の制限が一番基礎代謝に悪影響を及ぼします

タンパク質や脂質は筋肉や体脂肪として常に体内に一定量以上存在しています。

よって、タンパク質や脂質をモニターして体内の飢餓状態を判断するのは難しいと思われます。

飢餓状態だと脳が認識さえできなければ、消費カロリーの節約(基礎代謝の低下)は起こりえません

一方、糖質は体内に数百グラム程度までしか貯蔵しておけないという特徴があり、1日程度絶食する程度で体内から枯渇します。

脳は体内の糖質量で飢餓状態かそうでないかの判定をしてるに違いありません。

脳のメインエネルギー源も糖質であり、糖質の枯渇は脳にとっても死活問題なのです。

万が一でも脳への糖の供給が滞らないように糖新生(タンパク質や脂質の糖化)なんて機能を人体は備えているほどです。

3大栄養素である『タンパク質』『脂質』『糖質』の中では『糖質』の制限が最も基礎代謝(カロリー)が減りやすいエネルギーであると思われます

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まとめ

いかがだったでしょうか?

糖質制限がいかに基礎代謝を低下させやすいのか理解してもらえたでしょうか?

最後にもう一度まとめておきます。

標準体重以下で痩せにくくなるのは基礎代謝の低下が主要因である

糖質制限では基礎代謝の低下が他のダイエットと比べて大きくなり、その理由は下記3つ
 ・水分の排出による体重減少
 ・筋肉の合成抑制&分解促進による筋肉減少
 ・脳の飢餓モード判定による基礎代謝の減少

これらのことより、標準体重以下のダイエットで糖質制限を採用するのは合理的でないと思われる

糖質制限を採用するならダイエット序盤ではなく、最後の追い込みに活用しよう!

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