余った糖質は脂肪になるの真意

ボディメイク

余った糖質は脂肪になるから太るという話をみなさんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか? 巷で糖質制限が流行りに流行っている理由の一つですね。 なんかそう言われると日常の体重の増減経験も含めて信憑性がある気がします。 実際に私も糖質制限ダイエットへの挑戦は数知れず。ただ糖質制限って超辛いのですぐ挫折しちゃうんですよね・・・。

糖質制限が辛すぎてしょうがないのでそもそもどれぐらい摂取すると糖質は余るの? などと考えるようになりました。よくよく考えてみると逆に糖質は余らなければ脂肪にはならないとも言えるんじゃない? という結論に辿り着いたのです。

どの程度の糖質を摂取すると糖質が余って脂肪になってしまうかを把握しておけば、糖質が脂肪になることを恐れてむやみやたらに極端な糖質制限を行う必要はなくなるはずです。 糖質の許容摂取量を正確に把握していないことが原因で、必要以上に過酷な糖質制限を自分に課してしまっている可能性があります。糖質制限ダイエットが辛すぎて挫折しがちなのもここに原因があるのかも。

と言う訳で糖質はどれぐらい摂取すると脂肪になるのかについてまとめてみました。所詮素人のまとめなので信憑性は度外視でこんな考え方もあるんだなぁ〜といった感じでお楽しみ下さい。信じるか信じないかは・・・ってやつですw

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糖質が余るとは?

そもそも糖質って脂肪になるのでしょうか? 糖質の脂肪は別物だから糖質が脂肪になる訳ないじゃん!
と言われると期待も含めてそう思ってしまいそうです。ですが残念ながら体内の消化・吸収の仕組みが優秀すぎて糖質が脂肪に合成できてしまうのは事実です。
この辺の詳しい話はまたそのうちにでもw

ではそもそも糖質が余るというはどういうことか考えたことありますか? 余った糖質は脂肪になると洗脳されすぎているので、糖質を摂取した途端にエネルギーとして消費されなかった分はすぐさま脂肪として蓄積されちゃうイメージを持っている人も多いと思います。ただそれは糖質制限を流行らせようとするイメージ戦略といっても過言ではないかもしれないんです。実は意外に糖質はそんなにすぐには余らないのです。

詳しく見て見ましょう。

エネルギーとして消費

まず、消化吸収された糖質は食事誘発性熱産生(食事により代謝量が増えること)などのエネルギーとして消費されます。つまり毎分、毎秒のエネルギー消費より少ないカロリーであれば糖質を摂取しても余らないのです。
食事中の糖質の消費カロリーが摂取する糖質のカロリーを上回れば余る訳ないよねって話。
では食事中に消費される糖質のカロリーはどれくらいなのか計算して見ましょう。

まず食事の時間をざっくり1時間とします。これに平均的な1日の消費カロリーを1,920kcalとして計算すると1時間で消費するカロリーは約80kcal。このうち糖質と脂肪が消費する割合は安静時ではざっくり半々なので糖質を使って消費するカロリーは半分の40kcalという計算になります。
つまり1時間の食事で消費される糖質のカロリーは角砂糖2個分です。ど〜ん!(※角砂糖1個(5g)あたりの糖質のカロリーは20kcal程度)

角砂糖2個なんて・・・
やっぱりちょっとでも糖質を摂取するとすぐに余るじゃん! ダメじゃん!

確かに糖質を食事中のエネルギー消費よりも多くの糖質を摂ると余ってしまうのであれば、糖質は余りまくります。お米なんか食べれたものじゃありません。食べた途端に余って脂肪になってしまします。脂肪が付くからといって糖質を極端に敵視している人はこのイメージが強いのではないでしょうか?ですがエネルギーとして消費されなかった糖質がすぐに脂肪に変わる訳ではないのです。

実は人間の体は糖質を糖質のまま貯蔵する機能が備わっています。

糖質の貯蔵

エネルギーとして消費されなかった糖質がすぐさま脂肪に合成されて体脂肪として蓄積されるかというとそんなこたぁ〜ないのです。
エネルギーとして消費されなかった糖質は脂肪に合成される前に糖質のまま貯蓄されます
正確にはグリコーゲンとして貯蔵されるのですが、グリコーゲンも糖質なのでここでは糖質として表記しますがあしからず。
必要な時にすぐにエネルギーになる糖質を一定量は貯蔵しておくことが、糖質を脂質に変換して貯蔵するよりも優先されるのです。
全てのエネルギーを脂質で貯蔵してしまうと急にライオンに襲われた時に逃げられなくなってしましいますからね。

よって吸収された糖質が糖質のまま貯蔵できている間は糖質が脂肪に合成されることはないんです
糖質としての貯蔵量が限界を迎えると、いわゆる体内の糖質タンク(勝手に命名w)が満タンになって初めて糖質が脂肪に合成されるのです。

つまりはエネルギーとして使用されなかった糖質が糖質タンクを満タンにして初めて余るのです。
みなさんが思っていた以上に糖質は余りにくいのです。

ちなみにこの糖質タンクの話『糖質は余ると脂肪になるけど、実はそんなに簡単には余らないよ』というのは栄養学の世界では当たり前なのですが一般的にはあまり知られていないように思います。
それはなぜかというと糖質の制限を目的とする商品の宣伝には邪魔なんですよねw
宣伝としては糖質は余ると脂肪になるから糖質の摂取を控えましょう。糖質を我慢せずにカットするにはこの糖質制限ブレットがオススメ!
という方が商品の購入に誘導しやすいですからね。
糖質制限関連商品を売りたい人がこの『糖質は余ると脂肪になる』ばかりを乱用しているが為にこの情報が溢れかえっており、それを目にする機会が多くなるという仕組みです。

糖質の貯蔵量

では糖質が糖質のまま体内に貯蔵できるのはいいとして、一体どれぐらいの量が貯蔵できるのでしょうか?
脂肪がほぼ際限なしに貯蔵されるのに対し、残念ながら糖質の貯蔵には限界があります。
限界があるがゆえに糖質が余るという状況が発生してしまいます。
余った糖質のエネルギーを捨てるのはもったいないので、脂肪として貯蔵しておこうという現象が起きてしまうのです。
また、エネルギー密度の高い脂肪の方が持ち運びに便利という話もありますね。(同じカロリーなら脂質は糖質の半分の重さで運べます。)
飽食の時代の現代においてはありがた迷惑な機能ですねw

ではこの糖質タンクの貯蔵量の限界はどの程度なのでしょうか?
当然体格によって糖質の貯蔵量には差はあるのですが、ざっくり糖質400g程度と考えられています。
また、この糖質タンクですが筋肉と肝臓の2箇所に存在しており、それぞれ筋肉に300g程度、肝臓に100g程度という内訳になっています。
もちろん肝臓が大きいほど、筋肉量が多いほど、その貯蔵量は増加するのですが詳しい情報を見たこのがないんですよね・・・
基礎代謝量なんかは体重別に基礎代謝量が一目瞭然な表を作っていくれているサイトをよく目にしますが、体重別の糖質タンクの許容量の表は見たことないです。
仕方がないので多少の前後はあるかと思いますが、糖質は400gまでは糖質のまま貯蔵できると考えて起きましょう。

糖質が400gまで糖質タンクに貯蔵できるということはカロリー換算にすると1600kcal分は糖質のまま貯蔵できることになります。(※糖質1gあたり4kcal計算)
糖質タンクに1600kcal分の糖質が満タンになって初めて糖質はあまり脂肪への変換が始まるんです。

1600kcal分の糖質とはごはん6杯以上の糖質量に匹敵します。
かなりたくさんの量のごはんを食べても全然糖質タンクは一杯になりません。1日3食お代わりしても問題ないレベルです。
みなさんが思っていたイメージよりも糖質は余りにくいのではないでしょうか?
もちろん過剰な糖質の摂取はNGですが、糖質が脂肪になることを恐れて糖質を極端に制限する必要なんかないんです。

『糖質はまず余らないから脂肪にはならない』ということを主張できたのでめでたしめでたし。

でもいいのですが悪質なミスリードになっちゃうのでこのロジックのツッコミどろこにも自分で言及しますw上記の話は糖質タンクが空っぽの時を前提とした話であり、毎朝糖質タンクがリセットされ空っぽになるならのお話です。

日常生活において糖質タンクが空っぽになることなんで現実問題あり得るのでしょうか?

食後の糖質タンクはほぼ満タン

実は糖質タンクは空っぽになることはまずありません。
それどころか満タンであることの方が多いぐらいです。
筋肉の糖質タンクが空っぽになってしまうと体が動かせなくなりますし、心臓も筋肉なので止まると大変です。
では食事の前にはタンクの容量はどのくらいになっていると考えるのが妥当なのでしょうか。

糖質タンクの空きが少ないワーストケースを考えて見ましょう。
ワーストケースとは前回の食事の時点で糖質タンクがいっぱいになっているパターンです。
例えば朝食で糖質タンクが満タンになり昼食までにどのくらいの糖質を消費しているかを計算すると糖質タンクの空き容量のワーストケースが想定できます。

では早速計算して見ましょう。
朝食を6:00、昼食を12:00とすると6時間ほどカロリーを消費する時間があります。
先ほど1時間で消費する糖質のカロリーは37.5kcalと計算したので、6時間では240kcal程度は糖質が消費されていることになります。これはお茶碗に軽く一膳ぐらいの糖質のカロリーに相当します。(ごはん一膳(160g)あたりの糖質のカロリーは235kal程度)
つまり朝食で糖質タンクが満タンになっていたとしても間食をしなければ昼食ではごはん一膳弱ぐらいは食べても糖質が脂肪に変換さることはなさそうです。

食事の糖質はごはんだけではないのでもう少しごはんの量は減らす必要がありそうですが、そう考えてもみなさんが思っていたよりは多くの糖質を摂取しても脂肪にはならないと言えるのではないでしょうか?
当然、ごはん山盛りやお代わりをすると糖質が余り脂肪に合成されてしまいます。
ですがお茶碗半分ぐらいなら糖質が脂質に合成される可能性は低く、普通にお茶碗一膳ぐらいであれば脂質に合成されたとしても極わずかな量なのです。

ただ、間食にお菓子を食べちゃうとアウトですね・・・

また、朝食時は前日の夕食からの時間が長く空くので夜食さえ食べなければ、多少なら朝食を多めに取っても糖質は脂肪になることはありません。
これが朝は食べても太らないと言われる理由の1つであると考えられます。(夕食が18:00、朝食が6:00なら480kcal分の糖質タンクの空きができる計算。ご飯二膳分ぐらいの糖質の摂取まで大丈夫)

糖質の脂肪の体脂肪への合成を促進する

これでごはん1膳ぐらいであれば心置きなく糖質を摂取できるぜ!
と思っている人に1つ忠告があります。

適量の糖質の摂取では糖質自体が脂肪になることはほとんどないということが今回の話で分かったと思います。
ただし、実は糖質の摂取には脂肪の体脂肪への合成を促進する効果があります。
つまり糖質が脂肪にならないからといって糖質と一緒に脂肪を食べてしまうと、その脂肪の方が体脂肪に合成され太ってしまいます。

糖質を摂取すると太るといったみなさんが感じている実経験の真相は摂取しすぎた糖質が脂肪に合成されることよりも、糖質と一緒に摂取した脂質が体脂肪へ合成されることが主要因なんです。

やっぱり糖質なんて摂らない方がいいじゃないと思うかもしれません。
でも糖質の摂取には脂肪だけでなくタンパク質の吸収と筋肉への合成も促進する役目もあります
よって、むやみに糖質を制限すると体脂肪もつきにくくなりますが、筋肉も付きにくくなってしまします。

そう考えると糖質を制限してタンパク質と脂質を摂取するよりも、脂質を制限して糖質とタンパク質を積極的に摂取した方が合理的ではないでしょうか?

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まとめ

糖質は余ると脂肪になります。
ただし、正確には糖質は(エネルギー消費で使い切れずに筋肉と肝臓の糖質タンクが満タンになった上で)余ると脂肪になります。

食事中のエネルギーで消費する糖質量はたかが知れていますが、糖質タンクの容量は肝臓と筋肉を合わせて糖質400g(カロリー換算で1600kcal)に相当します。

糖質タンクの容量はかなり大きいので簡単にはタンクが満タンになることがないように思えますが、一般的な1日3食の食事をバランスよくしている場合は糖質タンクの8割前後を増減していると考えるのが妥当です。
前回の食事によって糖質タンクが満タンになっているワーストケースを想定した場合、食間が6時間空けば235kcal分の空きが糖質タンクにできる計算になるため、ごはん軽く1杯程度の糖質であれば糖質が脂肪になることはありません。
前回の食事から日常生活で使用した分の糖質までであれば摂取しても糖質が脂肪になることはないのです。

つまりは少なくとも野菜の糖質まで気にするような極端な糖質制限をしなくても糖質が脂肪に変わることはないと言えるのではないでしょうか?

余った糖質は脂肪になるという強迫観念にかられ糖質を極端に制限してしまっている人は、ある程度の糖質の摂取は問題ないという知識を得ることで少しは安心できたのではないでしょうか?
糖質が脂肪になると聞いて長らくお米を食べていなかった方は久しぶりにお米を食べてみてはいかがですか?

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ただし糖質をいくら摂取しても脂肪にならないという訳ではないのでお気を付けください。 
あと糖質を摂取するときは同時に摂取した脂肪の体脂肪への合成を促進してしまうので脂質の摂取は控えましょう。
また、タンパク質の吸収と筋肉への合成も促進するので、糖質を摂取するときはタンパク質も積極的に摂取するのがオススメです。

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